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「目的と束縛と」(後編)

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○前回のあらすじ

ふと見たテレビ番組で、「クレーンゲームの達人」という男性が登場してい
た。どう考えても不可能だろうと思われる景品を次から次へ獲得していく達
人。そのやり方を見て、重要な視点にハタと気付いたのである。

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クレーンには、モノを挟む形状になっている2本のアームがついている。
だから獲物の真上にクレーンを持っていき、景品を腕で挟み込もうとする。
普通は、こうするだろう。


しかし、これは手段の一つにすぎない。達人の技はこればかりではない。
これが本当にスゴイ。


例えばこんなカンジ・・・。

アームを使って、景品を徐々にずらす。穴に景品の一部がはみ出たところで、
アームで穴に押し込む。

まともに挟んだら持ち上がらないでっかいぬいぐるみは、そのぬいぐるみの
隙間にアームを突っ込み、持ち上げる。

箱に入っている景品は、端を上から押さえると、押さえた部分を中心にして
箱がくるっと回転する。回った先に穴がある。見事!

そう、「挟まない」のだ。そして、「挟まない」ことがポイントなのだ!
挟んでいてはいつまでたっても景品は獲れない。


ここで気付いた。目的と手段について、である。


クレーンゲームの目的は、当然、景品を獲得することである。景品を穴に落
とすことでそれは自分のものとなる。


そのためにゲーム参加者に与えられているのがクレーンだ。クレーンには2
本のアーム(腕)が生えており、「挟み込む機能」が備わっている。これが
実は曲者。どうしてもこの機能を使わなければならない錯覚に陥る。挟むこ
とに囚われて思考がそこから離れない。


『目的は何だ?景品を穴に落とすことだ。景品を挟むことではない。穴に落
とすための手段は「挟む」以外にもあるのではないか?挟んでばかりでは景
品は獲得できないかもしれないぞ』。


こういう柔軟な思考ができたクレーンゲームの達人はすごいと思う。簡単な
ようで難しい。


「挟む」という手段の一つが「目的」になってしまってはいつまで景品はす
るりとアームから逃げてしまう。


きっと、僕たちの普段の生活や仕事にもこんなことがあるのだと思う。目的
は何なのか。そのための手段は何なのか。これをしっかりと見定めないと、
いつまでたっても前進しない。


何気なく見た朝の情報番組で思わぬ発見をして得をして気分になった。

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     ◇◇◇ Global Thinking and Local Acting ◇◇◇
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