【記事】増える「2学期制」導入の公立小中5年で倍…授業時間確保
読売新聞(2010年4月14日)より以下抜粋
○学ぶ内容や授業時間が増える新しい学習指導要領の完全実施を前に、何と
か授業時間を確保しようと、行事を少なくできる「2学期制」の導入や夏休
みを短縮する動きが公立小中学校を中心に広がっている。
○来年春から小学校で使われる教科書も分厚くなるだけに、教師の間では
「内容をしっかり教えるには時間が必要」との声が強まる一方だ。
○「特に高学年で授業時間の余裕がないので多いに越したことはない」今春
から2学期制を導入し、授業14時限分を積み増した新潟市立曽野木小の青
木祐一校長(57)が話す。
同市の市立小では従来の83校に加え同小など4校が新たに2学期制を取り
入れ、全体で75%を超えた。
○2学期制は、10月の連休などを境に1年を二つに分ける。
従来の3学期制に比べ、始業式、終業式を1回分省略することなどにより
10~15時限ほど授業時間を確保できるほか、教師が通知表作成などにか
ける時間を子供と向き合うために使うことも可能だ。
○文部科学省の調査では、2009年度、2学期制を実施している公立小は
21・8%(4668校)、公立中23%(2284校)。04年度の
9・4%、10・4%からそれぞれ倍増した。
○来春から使われる新しい小学教科書では、算数、理科で現行と比べ平均ペー
ジ数が30%以上増える。
福岡市のモデル校として2学期制を試行する市立博多小の中島健次教頭
(45)は「分厚い教科書でも授業ができるゆとりがほしい。
2学期制は広がるはず」と語った。
各教委によると、東京の江東、目黒、足立、東村山など11区市、仙台、千
葉、静岡、北海道・石狩市などでは全公立小中で導入済み。
横浜市も小学校は7校を除く338校で取り入れている。
○「通知表の回数が減ると子どもの成績が把握しにくい」といった保護者ら
の声を受け、3学期制に戻したケースもあるが、「1時間でも授業時間を生
み出したいのが現場の本音」(横浜市教委)という声が強い。
○一方、09年度から夏休みなど長期休業を短縮したところも、公立小
10・5%(2257校)、公立中8・9%(883校)で「増加傾向が続
いている」(文科省教育課程課)。
○夏休みの短縮は、東京では足立、板橋、江戸川区などですでに全公立小中
に広がり、武蔵村山市でも今年から全公立小で始める。
○江戸川区立小岩小は、昨年に続き、夏休みを5日短くするほかにも、学年
によって新指導要領の標準より週1~2時限、授業時間を多く確保した。
東京都算数教育研究会副会長でもある子安茂同小校長(58)は、新教科書
では中学から移ってくる内容もあると指摘、「初めて教える若手教師は授業
時間が足りるか不安を抱えている。丁寧な授業ができるよう環境を整えたい」
と話す。
*私からのコメント
◇学習量の増加に伴って、当然、学校の授業日数の問題が議論されてしかる
べきだと思うが、学校の週休2日制については(東京都が見直しをする気配
を見せているが)、抜本的な議論がない。
◇それは、教員の週休2日を確保したいためなのだと思うが、ここは、思い
きって踏み込んで議論してもいいのではないだろうか。
3学期制や2学期制の議論では足りないように思うが、どうだろうか。
◇「ゆとり教育」を導入する際に、私も含めて多くの人が「学習量のゆとり」
よりは学習時間を長くして、「理解するための時間のゆとり」を確保した方
がいいと思っていたはずだ。
しかし、文科省は、教員の週休2日制の確立を優先させて、学習量を削減し
た。そして、その結果、ゆとり教育に対する反動が生まれて、今回、大幅に
学習量が復活する。
2001年から比べるとなんと40%以上も全教科で増える。
◇言ってみれば、今回の学習指導要領の改訂は、週休2日制のスキームを大
幅に飛び出てしまうのだ。
だとすれば、2学期制の導入で乗り切ろうとする姑息な帳尻合わせはやめて、
学習内容を理解するための時間的な余裕を確保した方が良いのではないだろ
うか。
◇子どもたちには、時間的な余裕がないと言って、「ゆとり教育」を導入し
た趣旨を尊重して、今度こそ、時間的な余裕を確保する方策に転換した方が
良いのではないだろうか。
教員の労働時間を変形労働時間制に変更して、週休2日制を見直すことも必
要だと思うが、どうだろうか。
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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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