「親父のひと言」
先日、親父が田舎から横浜へやってきた。東京で仕事があったらしく、その
夜、久しぶりに一緒に酒を飲んだ。
数年前、大病を患い、大手術をしたせいで、以前のようにはたくさん飲むこ
とも食べることもできないが、しゃべることに支障はない。
軽く助言も頂戴した。言いつけは素直に守りたいと思う。
本人が知っているかは分からないが、術後5年生存確率30%と医師から言
われていた。その5年を過ぎて2~3年になる。
手術が終わったら海外旅行に行くことをモチベーションに生還した。
一般のサラリーマンならとっくに定年なのだが、自営のため、まだ現役で働
いている。自分の親父ながら「コイツはなかなかやるな」と思わせる。
尊敬に値する男だ。
とにかく厳しい人だった。勉強のこと、学校生活のことに関して怒られた。
母のように小言をしょっちゅう言うのではない。年に1、2回呼ばれて正座
させられて怒られるのだ。
僕が社会人になって、このときのことを親父が話したことがあった。
どうして、厳しかったのか。
「義務教育は、自分の子供が人様のお金で学ばせていただいているわけだけ
ん、いい加減なことはさせられんわね」。
義務教育。それは決して無料ではない。国民の税金でまかなっている。
つまり、自分が働いた金ではなく、多くの人からお金を出してもらって学校
で学ばせていただいているということだ。それを無駄にしていいのか。
しっかりと勉強するのが人として正しい道だろう。親父の考えはそういうこ
とだったらしい。
面白いというか真面目というか面倒くさいというか。変なところが頑固な田
舎者だ。だが、僕は、こういうの、決して嫌いではない。
公立高校の授業料が無償化になり、私立高校生には就学支援金が支給される
ことが決まった。このニュースを見て、親父のひと言をふと思い出した。
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◇◇◇ Global Thinking and Local Acting ◇◇◇
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