「坊主」
2月初めのことだが、坊主頭にした。知っている人に会うたびに、「何をや
らかしたんですか?」と100%きかれてしまった。
普段、そんなに素行が悪い印象なのだろうか・・・。
理由は特にない。強いて言えば、「前から一度したかった」ということか。
今は、自宅のバリカンを使って自分で刈るのだが、最初だけは、結構な長さ
のある刈った髪の毛の処理が大変だろうということで、1000円でやってくれ
る床屋に行った。
おっちゃんが「本当にいいの?」と言いながらも、(床屋だけにか)まさに
間髪入れずに僕の後頭部にバリカンをぶち込んだ。鏡越しに見るおっちゃん
は、バリカンを片手に半笑いだった。
その夜、僕の坊主姿を見たヨメさんの第一声は
「囚人みたい」。
なるほど、それはこの夫婦生活における僕の立場を象徴しているのかもしれ
ない。富士には月見草が、坊主には横ジマ服がよく似合う。
残難ながら、横ジマ服は持っていなかったので、着ることはないのだが、坊
主頭にニット帽が欠かせなくなった。もちろん、寒いからである。
このところの不安定な天候により、4月も後半なのに手放せない。温かい日
が来たかと思えば、翌日は冬のような寒さ。この原稿を書いている今日も横
浜の最低気温は6度。耳までずっぽしニット帽をかぶって外を歩く。
そんな様子を見たヨメさんが囚人の僕に言う。
「いつまで、その帽子かぶってんの?もう春だよ」
囚人は答える。
「春とか関係なくって、寒けりゃかぶる。季節なんか関係ない。真夏だろう
が、その日の気温がマイナスだったらゼッタイかぶる!!」
我ながらいいこと言うなぁと思ったのだが、囚人が生意気な口をきいたから
だろうか、ヨメさんは意外にも不機嫌な顔になった。また屁理屈言ってると
思ったのかもしれない。
でもでも、と思う。そういう状況判断が重要なんじゃないの?春だから、夏
だからって、そんな大枠に囚われていいの?実際に目の前に起こっている状
況で物事って判断するものじゃないの?もっと考えようぜ!
なんていう心の声は封印し、今日もニット帽を目深にかぶるのだった。
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
◇◇◇ Global Thinking and Local Acting ◇◇◇
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

