「教科書の思い出」(前編)
新学習指導要領の実施に伴い、教科書も厚くなるらしい。
2004年の検定で合格した現在の教科書よりも、全体で25%も増加になるとの
ニュースを少し前に見た。
思えば、義務教育が始まり、高校を卒業するまで、たくさんの教科書に接し
てきた。量にするとものすごいものになるはずだ。
塾で国語を教えていたとき、生徒たちが宮沢賢治の「やまなし」の一節をよ
く口にしていたのを覚えている。
『クラムボン』という謎の生物の音の響きと、『死んだ』、『殺された』と
いう部分は頭から離れないのもよく分かる。
インターネットで「国語 教科書 思い出」などで検索したら、結構な数の掲
示板などがヒットした。それぞれが思い出の作品を紹介している。
「大造じいさんとガン」、「ゴンぎつね」、「山月記」など、懐かしい名前
がたくさん挙がっていた。
あなたにも忘れられない国語の教科書に載った文学作品があるだろうか。
国語なんてキライな教科だったのに、それでもやはり僕にも心に残っている
作品がある。
まず「注文の多い料理店」。
『料理はもうすぐできます。十五分とお待たせはいたしません。すぐたべら
れます』。
今思えば、結構ブラックな作品だ。
次に、中2で習った漢文。廣瀬淡窓の「桂林荘雑詠諸生に示す」。
道(い)うを休(や)めよ 他郷苦辛(くしん)多しと同袍(どうほう)
友有り 自(おのづか)ら相(あい)親しむ柴扉(さいひ)暁に出づれば
霜 雪の如し君は川流(せんりう)を汲め 我は薪(たきぎ)を拾わん
この漢詩の詳しい意味はよく覚えていない。確か、「一緒に頑張ろうぜ」的
な内容だったと思う。
どうして、心に残っているのか。それは、最後の一節の音の響きがとっても
カッコイイと思ったからだ。
「きみはせんりゅうをくめ われはたきぎをひろわん」。
「われ」という言い方に「ひろわん」という勇ましさ。
これが心に響いた。「あぁ、かっこいいな」と。『俺は薪を拾うぜ』ってだ
けの意味なのに・・・。
ただ、一番印象に残っているのは高校生のときに習った作品だ。それは僕の
甘酸っぱい思い出と結びついて忘れられないものとなっている。
○後編に続く。
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◇◇◇ Global Thinking and Local Acting ◇◇◇
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