子どもの気持ちを支える!
◇私が理事を勤める私立学校は、指導困難校と言ってもいい学校です。
私もその学校に週2日勤務をし、子どもたちと話をします。先日も、ある問
題を抱えた高校1年生と話をしました。
◇学校に気持ちが向いていない生徒だということで、私が話をしたいと申し
出て実現したものですが、担任の前情報では、全くやる気がない生徒という
ことでした。
◇その生徒は、どんな先生と話しても無気力で、話を聞いているのかいない
のか分からないということでしたが、話をしてみるとそうではありませんで
した。
◇私は、どんな生徒であっても基本的には、街の親父(昭和30年代から
40年代に下町にいたおせっかいでそれでいて優しく、尚且つ社会のルール
には厳しい、頑固者のおじさん)で通します。
是々非々の態度で臨むようにしています。
ちょっと緊張している生徒を笑顔で迎えて、話を始めます。
中土井:こんにちは!私は中土井です。なんでこんなところに呼ばれる
んだろう?って思っているじゃないかな。
私が君と話をしたいと思って、担任の先生に頼んで呼んでもら
いました。
君の名前は?
生 徒:坂本竜馬です。(仮名)
中土井:いい名前だね。きっとお母さんやお父さんが、一生懸命考えて
つけてくれたんだね。
ところで、学校を辞めたいんだって?
生 徒:はい。
中土井:そうか。辞めたいのか。
どうして辞めたいのかは、後で聞くとして、私から少し質問し
てもいいかな?
生 徒:はぁ・・・。
中土井:小学校の時は、何になりたかったの?坂本君の夢は?
生 徒:はぁ?・・・。なんだっけ?・・・。そうだ!サッカーの選手。
中土井:サッカーの選手か。サッカーのどんなところが好きなの?
生 徒:え~っと。身体を動かすのが好きなんで。
中土井:そうか。坂本君は、身体を動かすのが好きなんだ。
生 徒:まあ。
中土井:中学では、サッカー部に入ったの?
生 徒:1年生の時は。
中土井:1年生で辞めちゃったの?
生 徒:そう。
中土井:何かあったの?
生 徒:めんどくさくなって。
中土井:そうなんだ。
もし、サッカーをその後も続けていたら、どうなってたと思う。
生 徒:わかんない。
中土井:身体動かすのが好きだった坂本君が、サッカーを辞めたら、学
校は、つまらなくなったんじゃない?
生 徒:別に。友達と遊んでたし。
中土井:そう、良かった。中学校がつまらなくなくって。
じゃあ、中学校の時の夢は何?
生 徒:なんだっけ?・・・。
何で先生は、そんなことばっかり聞くのさ?
中土井:坂本君のことが知りたいんだよ。
君が、一体小さい頃は何を考えていたのか知りたいんだ。
今の気持ちは、過去から続いているものだし、今の気持ちが未
来に続くものだとすれば、君が今まで思っていた夢については
絶対知りたいんだ。
せっかく、この学園に入ってきて、もう学園を辞めたいと思っ
ている坂本君の気持ちが知りたいんだよ。
だから、君の小さい時の夢を聞いているんだ。
生 徒:そうなんだ。でも、学校を辞めたい気持ちは変わらないよ。
中土井:それでもいいよ。坂本君の選択が今ベストな選択なら、先生は
全然構わないよ。
しかし、それがベストかどうか、判断する基準を先生は、君の
気持ちを知ることで得たいんだ。
君を理解しないとベストな選択かどうか分からないからね。
ところで、坂本君は、将来何になりたいの?将来の夢は?
生 徒:中学校の夢の話じゃなかったっけ?
中土井:そういう。そうだった!中学校の時の夢は?
◇こんな会話をしながら、約1時間二人で話をしました。
結局、坂本君(仮名)は、学校を続けると自分で言ってくれました。
それは、学校を辞めるという選択が、ベストな選択ではないと彼が気づいた
からです。
◇私たちは、往々にして、子どもの行動を判断し、評価し、そしてアドバイ
スをしてしまいますが、その前にやることが山ほどあります。
子どもの気持ちを理解して、そこに寄り添ってあげるということです。
子どもの気持ちを支えるということです。
たまには、先を急がず、ゆっくり子どもと付き合ってみることです。
『子どもの気持ちを理解しようという態度で子どもと接する!』
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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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