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「相手目線」

最近、CSテレビを見ることが多い。いや、見るというより聞く。
音楽専門チャンネルを流しっぱなしにして本を読んだり、ヨメと会話したり
する。


先日も流しっぱなしにしていたそのチャンネルで「カラオケカウントダウン」
という番組が始まった。
たしか、どこかのカラオケ機器メーカーが協力して、カラオケBOXで歌わ
れている人気の曲をカウントダウン形式で流していくというものだ。


この番組、カラオケカウントダウンというだけあって全ての曲に歌詞が表示
される。だから、つい「見て」しまったのだ。


当然、「天城越え」も「大阪で生まれた女」も「酒と泪と男と女」もランキ
ングには入らない。
普段、どんなに酔っても、絶対歌わないような曲たちが次々と紹介される。


次第に「見る」から「読む」へ変わる。
みんなに、いや、おそらく今の若者たちに歌われている曲がどんな歌詞なの
か、何を訴えたいのか、そういうことに注目するようになった。


あるシンガーの曲が数曲入っていた。
それは、間違いなく若者たちに人気ということだ。


語彙に乏しい。巧みな言い回しも比喩もない。深みがない。何も語られてな
いに等しい。あまりにも幼稚。


「なんだこれ?」と憤慨してしまう。「こんな曲が売れる意味が分からない」
と吐き捨てる。


すると、ヨメ。「こういうのが若者たちの共感を呼ぶんだよ」。このひと言
でちょっと冷静に。「ふむ」と検証。


すると分かった。非常に分かりやすいのだ。
若者たちが、今まで生きてきた中で理解できる言葉づかい、共感できそうな
フレーズを使っている。
いわゆる「顧客目線」なのだ。そして、さらに気付く。
その顧客に僕は想定されていない。


ナットク。若者たちをターゲットに歌詞と曲が作られ、それが成功している。
実に素晴らしい。


誰に向けて発するのか。そして、その発する内容は、相手に適したものなの
か。
大人なら大人向けに、子供なら子供向けに。ただ、自分の言いたいことを言
いたいように言うのでは駄目なのだ。


すっきりとした気持ちになった、が、若者の気持ちが分かっていない自分に
ちょっと寂しさも感じたのだった。

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     ◇◇◇ Global Thinking and Local Acting ◇◇◇
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