二つのいじめの記事から思うこと!
【記事】小6女児が自殺、父親は「いじめが原因」 群馬・桐生
朝日新聞2010年10月26日
○群馬県桐生市の市立小学校に通う6年生の女児(12)が市内の自宅で首
をつって死亡していたことが分かった。
父親は「学校内のいじめが原因」と話しているが、学校側は25日に記者会
見し、「人間関係に問題があったが、いじめとまでは認識していなかった」
としている。
○大間々署によると、女児は23日午前に自分の部屋で首をつった状態で亡
くなっているのを母親が見つけ通報した。
遺書や日記は見つかっていないが、署は状況から自殺とみている。
○父親は取材に対し、「学校では班ごとに給食を食べているのに、娘は1人
で食べていた。担任の先生に何度も相談したが、対応してもらえなかった。
改善を申し入れたが、いじめは収まらなかった」と話している。
○これに対して、記者会見した校長(59)は「亡くなった児童には給食を
一緒に食べるように指導したが、1人で食べていたので班を組み替えるなど
した」と説明した。
○今月21日の校外学習には、前週から休みがちだった女児も参加。
その際、「クラスメートに『なぜこんな時だけ来るんだ』と言われた」と訴
えたため、担任が、発言した児童に「相手の気持ちを考えて発言しなさい」
と指導したという。
学校側は今後も調査を進めるとしている。
署や市教委などによると、母親はフィリピン出身だが、この女児は日本語が
堪能だったという。
いじめた児童を学級通信で「バカ」 大阪の小2担任教諭
朝日新聞2010年10月26日
○大阪府箕面市の市立小学校で、2年生担任の男性教諭が、クラス内でいじ
めをしたとする男児に対し、学級通信で「言葉は悪いがバカなんじゃないか
と思う」「相当な心の病を抱えているとしか言いようがない」と非難してい
たことが分かった。
教諭と校長は28日に説明会を開いて保護者らに謝罪する予定。
○学校によると、教諭が担任するクラスで14日、1人の女児に対し、十数
人の児童が言葉のいじめをしていたことが発覚。
教諭は翌日の授業でいじめをやめるよう児童らに指導した。しかし18日に
も、ある男児が女児を再びからかったため、教諭は19日に配布した学級通
信でこの事例を紹介し、男児を非難したという。
○教諭は「いじめを2年生のうちになくしたいと思って指導したが、繰り返
して起きたので危機感が強くなり、人を傷つける言葉になってしまった」と
話しているという。
私のコメント
◇この二つの記事を取り上げたのは、教師のいじめに対する視線に共通のも
のがありはしないかと思ったからだ。
一つ目の記事では、「人間関係に問題があったが、いじめとまでは認識して
いなかった」というコメントに、もう一つの記事では「言葉は悪いがバカな
んじゃないかと思う」と「相当な心の病を抱えているとしか言いようがない」
という教師の文章に、何か無責任な視線を感じたのだ。
◇一つ目の記事のコメントには、当事者としての自覚がない。
人間関係に問題があることが、いじめの可能性があるということの証左だと
思うが、このコメントを発した人間は、被害者の側にも立っていないし、加
害者の側にも立っていない認識を示しているように思う。
◇給食を班単位で食べているのに、1人で食べることの異常さをどちらの側
に立っても認識するべきだったように思うが、他人事だった可能性がある。
記事の中での校長の発言はそのことを物語っていないだろうか。
◇「亡くなった児童には給食を一緒に食べるように指導したが、1人で食べ
ていたので班を組み替えるなどした」。
この発言には、一人で食べている児童の心的状況やその児童を取り巻く他の
生徒の心的状況が考慮されていないように思うのだ。
どうして、この児童は、1人で食べていたのか。
この視線がどうも感じられないのだ。
◇もう一つの記事の教師も、学級通信で、男子児童に向けて、ぼやき批判す
るという行為に、当事者意識の欠如を感じる。
こんな発言は、教師の心の中で行うことで、自分がもう二度といじめを自分
の学級では出さないと決意しているなら、直接的な指導を何回となく行うこ
とだ。
それしか、現実を改善することはできないはずだ。
それを学級通信で嘆くのだ。これまた他人事のように思える。
◇学校も教師も、児童・生徒のいじめを自分ごととして捉えることが大切な
ことではないだろうか。
自分がその状況の中にいたらどうするか。自分がいじめの状況を知っている
とすれば、どう対処するか。
こういうことを真剣に考えなければ、しっかりした対処は出来ないのではな
いだろうか。みなさんはどう思うだろうか。
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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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