IN PUTからOUT PUTの教育へ
【記事】学力向上へ、評価テスト実施など緊急提言…佐賀
読売新聞2010年10月14日
○佐賀県内の児童・生徒の学力アップに向けた方策を検討してきた県学力向
上対策委員会(委員長=真木昭男・県教育委員)は、小中学校へのコーディ
ネーターの配置や学力評価テスト実施を柱とする緊急提言をまとめ、13日、
県教委に提出した。
県教委は、出来るだけ早く提言内容に取り組む方針。
○4月に行われた小学6年生と中学3年生対象の全国学力・学習状況調査
(全国学力テスト)で、県内の児童・生徒の結果は、国語と算数・数学の計
8区分のうち6区分で全国平均を下回った。
県教委は、具体的な対策を協議する目的で、教諭や市教委指導主事ら12人
で構成する委員会を8月に設置。
委員会は5回の会議を開き、意見を交わした。
○提言では、学力を向上させるための重点として〈1〉教師の指導力〈2〉
校長のマネジメント(運営管理)力〈3〉家庭の教育力――を挙げた。
○具体的な方策では、各小中学校で教務主任を中心に学力アップ対策の企画・
推進を担当するコーディネーターに充てるほか、学校や市町教委を支援する
ため、5教育事務所や教育センターなどの職員十数人からなる対策チームの
新設も盛り込んだ。
○また、全国テストで明らかになった弱点を、その後の指導で克服できたか
どうかを確かめる「評価テスト」にも言及。
県教委が作成し、各校で実施するよう求めた。
このほか、教師向けに指導などのポイントを解説した「授業改善チェックリ
スト」を作ることや、模範授業をDVD化しての活用にも触れている。
○各家庭に対しては、学習習慣を付けさせるために手引書を配布。
保護者を対象に、児童・生徒がどの科目を何分勉強したかなどを尋ねる状況
調査を実施し、家庭学習の充実につなげることも打ち出している。
○真木委員長から提言書を受け取った川崎俊広教育長は「しっかり実現し、
全区分で全国平均を上回るという目標を来年4月の全国学力テストで達成し
たい」と話した。(佐々木浩人)
私のコメント
◇私は、この手の記事に対して、学力形成だけが教育や学校の使命ではない
といつも注意を促してきた。
この提言自体にとやかく言うつもりはないが、子どもたちの学習に対する姿
勢や興味に対して、どう教師が、教育が関わっていくのかを考えた提言があ
るだろうか。
◇学力向上のために、教師力・マネジメント力・家庭力などと言っているが、
今の授業をどういう授業に変えれば、子どもたちが、積極的に学習に関わっ
ていけるのか、そういうことを考えながら、提言をしているのか、それが疑
問だ。
◇テストの結果を良くしようというのが、どこでも見られる提言だが、子ど
もたちの学習意欲を引き出すためには、どういう授業思想に転換していかな
ければならないのかを提言した方が、よっぽどいいように思う。
◇私が考える授業論は、今年の3月に出した本の中でも触れているが、
IN PUTを中心にした授業からOUT PUTを中心にした授業だ。
子どもたちに学習に対する興味や関心を持ってもらうためには、子どもたち
自身にOUT PUTしてもらうことが一番だ。
◇発問をし、思考を促し、それぞれの子どもの回答にそれぞれの子どもがイ
ンスパイアーされるような授業が、大切なことだ。
学習対象に興味や関心が生まれれば、子どもたちの学ぶ意欲は増し、子ども
たちが自発的に知識をIN PUTする。
◇授業論や学習論に触れないような提言は、従来のようなつまらない授業を
温存するだけだ。
そんな提言をいくらしても、一時的なものに終わってしまう。
そして、テストでいい結果を出すためだけの、小さな提言になってしまう。
◇あたかも、高校生や中学生が、テストのために、一夜漬けするようなもの
だ。授業論や学習論に踏み込んだ根本的な提言を望みたい。
教師の行動、学校の文法を変えるような提言を。
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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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