家庭学習強化へ地域で「手引き」作成 長野の学力はいま
(2011年11月17日朝日新聞)
○全国学力調査のこれまでの結果から、長野県内の小中学生は家庭学習にも
課題があることがわかっている。
「授業の予習をしている・どちらかといえばしている」割合は昨年度、小学
6年生で全国の40.4%に対し、県内は31.5%と低い。
中学3年生は同じく30.9%に対し19.5%。
1日あたりの家庭学習の時間は、県内は小中とも1~2時間が多く、2時間
以上の割合が低かった。
○机に向かう習慣や、効果のあがる学習方法を身につけさせたい――。
従来、学校や教員それぞれが指導していた家庭学習について、地域で統一し
た手引きを作る、学校でガイダンスを行うといった動きが始まっている。
○駒ケ根市は「家庭学習の手引き」を作り、今年春、小中学生の子どもがい
るすべての家に配った。
小学校の低・中・高学年用の3種類は保護者向け、中学生用は主に生徒向け。
学齢に応じた家庭学習の目的や保護者の心得、教科別のポイントを盛り込み、
壁などに貼って見やすいようA3判1枚にまとめた。
小学1・2年生なら時間の目安は30分。親が宿題に目を通し、見守りなが
ら勉強させるよう勧めている。
5・6年生なら目安は60分。宿題以外に「漢字練習が単なる作業にならな
いよう、楽しみながら覚える」など自分で工夫する学習法や、「買い物の概
算などで数量の感覚を養う」といった心がけを提案している。
○手引きは市内7校の小中学校の教頭や教諭らでつくる「学力向上検討委員
会」が作成した。
小学校の場合、一番のねらいは宿題をする習慣を身につけること。
検討委員会の副委員長を務める橋枝英紀・中沢小学校教頭はそう話す。
「われわれ教員にも、子どもが自分で取り組める宿題を出し、きちんと評価
してフィードバックすることが求められています」今後、手引きがどう活用
されているか、保護者や先生に聞き取り、内容を改定してゆきたいという。
○飯田市の竜東中学校は、学力向上のために、授業改善と並ぶ柱として家庭
学習を位置づけている。
市郊外の山あいにある1学年1学級の小規模校で、学習塾に通う子はいない。
生徒たちは授業も宿題にも真面目に取り組むが、家での勉強時間は短く、テ
レビやゲームの時間が長い傾向があった。
「『自ら求めて』勉強するようになるために、まず、やり方を知ることが必
要でした」と伊藤文校長。
○昨年度、初めて全校で家庭学習のガイダンスを実施。ノートをどう使うと
いいか、など、教科ごとのこつをスライドで説明した。
○教員たちも、宿題を思いつきで出していないか、授業とつなげているか、
生徒のやる気を引き出す内容かを、見直した。
並行し、テレビやゲームの時間を減らすよう生徒と保護者に呼びかけ、生活
を見直す運動に取り組んだ。
その結果、昨年12月の全校生徒へのアンケートでは7割が、家庭学習が
「充実してきた」と答えた。
さらに今年度は、入学したばかりの1年生、受験を控えた3年生など、学年
別にきめ細かなガイダンスを行っている。
○家庭学習を見直した一番の成果は、「生徒の意欲の高まり」。
それは家庭学習のノートの様子によく表れているという。
以前は、英単語をただ繰り返し書いていた生徒が、授業の復習をまとめたり、
テスト直しをしたり。ガイダンスで紹介した例を参考に、独自の工夫を凝ら
す生徒もいる。
「自分で判断し、進んで取り組む姿勢。それは、学力テストでは測れない、
困難を乗り切って強く生きる力にもつながります」と伊藤校長はいう。
(佐藤美千代)
私のコメント
◇この記事を読んで、二つのことを思った。
一つは、家庭学習をするということの意味をどう子どもに伝えるのか、この
記事からは読み取れなかった。
そして、家庭学習をする目的についてもよくわからなかった。
ただ単に、全国学力調査の結果を上げようとすることが目的なのか、子ども
が自主的に自分の課題をこなせるようになるとか、自分から進んで何かを調
べようとする態度=主体的な学習姿勢をみつけるようにさせたいのか、その
辺がよくわからなかった。
もう一つは、教師が出す宿題の意味について、どう考えているのか、よくわ
からなかった。
◇子どもの家庭学習に対して家庭が全面的に協力して行なうというのであれ
ば、窮屈になってしまって、私としてはあまり賛成できない。
子どもが自分で家庭学習をしようと思えば別だが、そうではなく、強制的に
家庭でも学校の補完をしようというのは、どうも管理が強すぎて、いただけ
ない。
◇本来、自主学習は、自分で進んで行なうものだ。
子どもに対する動機づけをどう考えるのか、そこが抜けているように思う。
家庭学習を子どもに徹底したければ、まずは、家庭学習をするエンジン=動
機づけをしっかり考えることだ。
そのエンジンになるのが、教師の出す宿題だ。
◇授業と連動した宿題が、子どもたちに自主的な活動を促すのだ。
私は講演などで、授業を考える時は、まず、その授業の宿題から考えて、授
業の準備をするように言っているが、それは、この宿題を子どもが自分で出
来るようになるための授業だという意味付けからだ。
◇子どもが授業を受ければ、自分で宿題ができるようになり、分かった喜び
とできた喜びを味わうことができる。
そうなれば、自然と自分から進んで勉強するようになるからだ。
教師が目指すことは、子どもたちが勉強をしたいと思う動機付けを授業の中
で実現することだ。
ぜひ、宿題を考えながら、授業を組み立ててほしい。
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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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